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2011年11月 8日 (火)

東京へ・・・(その3)

 先程からの続きになります。

 私の東京二日目のメインは、11月4日(金)のNPO法人ぱれっと関連の組織及び施設への見学及び説明でした。本来ならば組織全体や余暇活動の「たまり場ぱれっと」や作業所として登録されている「おかし屋ぱれっと」の説明や見学から参加しなければなりませんでした。私の場合、本当は最初から参加したかったのですが、母が前日から東京へ来ていて「浅草で天丼を食べて、渋谷の東急ハンズへ行き、銀座をぶらりと歩きたい。」と言っていたので、朝一番で母と渋谷の東急ハンズへ行くため、途中からの参加となってしまいました。後々、職員の方々には勿論、当日見学された他のメンバーの方々に対しても「迷惑を掛けてしまった・・・weep。」との気持ちに駆られてしまいました。

 そのうち、私は「えびす・ぱれっとホーム」「ぱれっとの家 いこっと」、「Restaurant&Bar Palette」への見学と説明でした。詳細については、説明と私の感想を交えた形になります。

 ①「えびす・ぱれっとホーム」

 1993年(平成5年)に開設された、知的障害者を対象としたケアホームと渋谷区在住者を対象としたショートステイの施設です。そこでは、知的障害者が地域社会の中に溶け込めて行くための共同生活を営んでおります。その多くが経済的には難しいが、アパート等での一人暮らしを希望しており、そちらでは金銭管理や健康管理、料理、対人関係等の生活関連分野への相互支援を行っています。その他、外部からのボランティア(料理関連等・・・)も受け付けており、地域社会との交流も積極的です。

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②「ぱれっとの家 いこっと」

 日本では非常に珍しい、障害者と健常者とが「一つ屋根の下」で暮らす共同生活の場所です。最大のコンセプトは「障害のある人もない人も安心して暮らせる家をつくる」です。そこは完全な自立支援が求められ、2階以上には一人一人の個室が、1階には共用のキッチンとリビング、洗濯場、浴場、洗面所があります。

 

P1000319_5 生活構成は個人の個性を尊重して行く形で、緊密なコミュニケーションとチームワークで成り立っており、料理の共同制作や掃除当番制度が設けられており、ここ最近流行りのシェアハウスさながらです。また、キッチン内の戸棚は、入居者別に割り振りされていて、きめ細かな気配りがなされております。それによって、相互間によるホスピタリティーが行き届いている様にも感じとられました。恵比寿駅から徒歩8分で、しかも家賃が6.9万~7.3万円、敷金2ヶ月、礼金無しで、都心としては非常にお手頃な価格です。P1000315

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それは、株式会社東京木工所とぱれっと、 組織である「いこっと運営委員会」等が主体となって、ボランティアや障害者本人、親御さん、入居者本人の意見や要望等が取り入れられた形で、完成されたのです。この建物をぱれっとが一括借り上げして(サブリース)、入居者と賃貸契約を結び家賃で返済していくという仕組みで運営です。

 昔さながらの封建的ないし差別主義的な要素も混ざった「ムラ社会」が残っている地方にとってみれば、非常に画期的かつ新鮮で進歩的な福祉施設であると感じました。私たちが住んでいる石川県にもこのような生活居住空間が出来て欲しいと思っています。

                                                                            ③「Restaurant&Bar Palette」

1990年4月に、障害者・健常者・外国人が共に働き利益を追求する株式会社として設立された、㈱ぱれっとが運営し、翌1991年に「スリランカレストランぱれっと」の名称で開店。スリランカ料理とビールを主体としています。途中「香辛酒房ぱれっと」との名称変更や移転等を経て、2003年11月に現在の名称としてリニューアルオープンしました。

P1000321_3 恵比寿駅東口周辺の居酒屋街の真ん中にあり、昼夜問わず賑わっています。

 私も東京在住時代には、ぱれっと主催のバザーの打ち上げ等で金沢に帰った後での東京訪問の際にも何度も足を運んでいます。多くの人達は「インドやタイ、スリランカのカレーは辛い!。」と思っている人が多いのが現状ですが、実際に食べてみると、そんなに辛くなく、日本のカレーには無い香ばしさは勿論の事、さっぱり感さえもあります。

 

 見学ツアーは前述の通り、途中からの参加となってしまいました。その時には「NPO設立したい」や「シェアハウスを建てたい」との希望等、様々な目的で見学に訪れた方も多数いました。私の場合は、10年間も続いている東京恵比寿のぱれっとや約20年間も続いている地元金沢近郊の津幡町の自閉症者施設はぎの郷等へのボランティア活動や様々な御世話を受ける等で関わっております。それにも拘らず、障害者福祉や医療についてまだまだ分からない事があるのです。その知識を生肌で感じながら深く学びたかったからです。

 各施設への見学や昼食では、東京都内の福祉事情を中心に意見交換が行われ、同時に参加者同士の雑談を交える形での親睦も深め合う事が出来、癒しと学びが同時に出来た充実したひと時でもありました。

 特に「ぱれっとの家 いこっと」は、単に「障害者と健常者とが共生できる社会」を作って行こうと言うレベルにと止まりません。「障害者と健常者が一つ屋根の下で地域社会で御互いにコミュニティーと取りながら共同生活で仲良く暮らす。」と言う姿は、正に「究極と至高、そして至福のバリアフリー」の姿であると感じています。それが「理想」から「現実」に変わり、その波が、日本全体に広がって欲しいと思います。

 

 見学が終了し、私がツアー夜行バスで金沢に帰るまでの間は、昼間は母と三越銀座店でティータイムを取り、GAP銀座店で洋服を買い、有楽町の阪急メンズ東京店でウインドーショッピングをしました、母の若かりし頃の「銀ブラ」を思い出話に浸りながら貴重でかつ不器用な親孝行で過ごしました。母が年齢の事を考慮して飛行機で帰らなければならなくなったため、浜松町まで送りました。

 さらその後は、ぱれっとの職員が住んでいるマンションへ行き、そこで食事会をしました。そこには職員の旦那さんの母親もいて、お酒を飲みながら非常に楽しく賑やかに過ごす事が出来ました。最後の方になって、旦那さんも来て賑やかさが一層盛り上がりました。私は、2名の女性職員からのマッサージ治療の依頼があったので、早速やる事にしました。東京での旅行先でやるのは初めてだった事、私が母のケアで鍼を持参したのでそれを勧めていたら早速OKとの了承が得られ、しかも鍼の未体験者であった事等、緊張と嬉しさが交錯しておりました。そのうちの一人がディスポ鍼による治療を後の一人にはマッサージとローラー鍼による治療を施しました。皆で買い物は出来ても、料理作りには参加出来なかった事が唯一の悔しみでした・・・。

 夜10時には目黒駅までバスで行き、複雑な道に迷いながら新宿のバス乗り場まで辿り着き、そこからツアーバスに乗って、浅い眠りのままで金沢に帰りました。

 今回の旅行はドタバタとして粗雑な親孝行と勉強が入り乱れたものでした。

(追伸)

 NPO法人ぱれっとのURL http://www.npo-palette.or.jp/

 

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東京へ・・・(その2)

 東京一日目のメインは、11月3日(木)に東京大学鉄門記念講堂で開催された、第34回現代医療鍼灸臨床研究会についてです。
 私がそれに参加したのは約8年半振りです。更に遡り、それに参加したのは約15年前の学生時代からで、東京在住時代は毎回欠かさずに参加しておりました。当初は同級生や知人、同じ学校の先輩後輩も多数いましたが、今回は殆どおらず、寂しさと辛さも多少ありました。
開始前や休憩時間に私の学校の卒業生やお世話になった先生の方々に出会い、会話を交わした時には、懐かしさか寂しさの余りかどうか解からなかったのだが、なぜか「ホッhappy01。」としました。
 今回のテーマは「診療各科における肩こりの病態と鍼灸医療」でした。
 詳しい内容については、個人的な感想を交える形で下記の通り述べて行く事にします。
基礎講座
 肩こりの病態と鍼灸医療
   明治国際医療大学 鍼灸学部 健康・予防鍼灸学教室 教授 矢野忠先生
 ・そこでは、肩凝りについての基礎知識、歴史、現状、治療におけるポイントと注意点について話されていました。私が聞いて特に印象的だったのが、江戸時代には「肩がつかえる」、「肩が詰まる」、「肩がはる」と表現され、「肩こり」と言う表現は、明治~大正時代になってからである事でした。奈良時代には「加多都支也民(かたづきやみ)」と表現されていたという事については、非常に驚きでした。そのためか現在でも「肩」の付く慣用句が最も多いのですね。現状については「肩凝り」は最もポピュラーなの疾患で、約6割の人達が施術所(鍼灸マッサージ治療院・接骨院等)で治療を受けているが非受診率も高い事、アメリカと日本では表現形式が異なっている事(日=shoulder、米=neck)、青壮年者と高齢者における肩こり治療の違い(前者は施術所への通院、牽引治療がメイン。後者は医療機関への通院。局所注射治療がメイン。)、肩凝りの計測方法や鍼施術に於けるテクニックと注意点等、色々な丁寧な説明もありました。
シンポジウム
 
①頭痛と肩凝り
    埼玉医科大学 東洋医学センター 菊池友和先生
 ・そこでは、肩凝りや頭痛についての詳細な説明で、主なものとしては偏頭痛の前兆における肩こり症状、注意を伴う頭痛症状、頭痛発作時における鍼施術のテクニック、その他注意点等の説明が行われていました。
 ②頸椎とその周辺疾患と肩凝り
   
東京大学医学部付属病院リハビリテーション部 小糸康治先生
 ・そこでは、肩こりを呈する頸椎とその周辺の代表的疾患を中心とした説明が行われていました。主なものとしては、頚肩腕症候群、頸部脊椎症、頸椎症性神経根症、頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群についてのもので、症例や鑑別方法についての感想や留意点も述べられていました。
 ③冷えと肩凝り
  
  関西医療大学 保険医療学部 准教授 坂口俊二先生
 ・冷え症状の定義や詳細の説明に始まり、診断方法、瘀血症状(血液の水分が少なくなって粘度が高くなってしまい、所謂「ドロドロ血」の状態)、その際の鍼灸施術法の説明がなされていました。私自身その際には、置鍼(沈痛作用)と棒灸(輻射熱による血行改善作用)の併用を行っていますが、足三里穴と三陰交穴への1Hzの鍼通電(鍼柄=鍼の持ち手部「業界用語では、『穂先』。」にクリップを付けて、低周波電気を掛けて行く方法。)等も行われているとの紹介もあり、冷えと肩凝りが全身症状であると言う事を改めて自覚する事が出来ました。私は、鍼通電治療は行っていません。
 ④心の病と肩凝り
  明治国際医療大学 鍼灸学部 健康・予防鍼灸学教室 教授 矢野忠先生
 ・そこでは、「肩こり」症状が心の病と大きく関わっている事例が非常に多いという事の説明がなされていました。視床下部や大脳に多く含まれ、血中の神経伝達物質である「セロトニン」(消化管活動や精神神経活動に関与)と副腎皮質ホルモンの糖質コルチコイドである「コルチゾール」(ストレスによって発散。それが上昇すると、血圧や血糖レベルの上昇。免疫の低下や不妊を招く)との関連性、それらと脳の海馬(大脳辺縁系にあり、脳の記憶や空間学習能力に関与)の件が重点的でした。うつ病等の精神神経疾患は、単なる「ストレス」だけではなく、脳を始めとした神経器官の機能や血中の物質にまで悪影響を及ぼしてしまい、全身症状を及ぼしてしまう程の恐ろしさを持っているのですよね。私が感じた現実では「心の病」がカウンセリングや薬物療法を中心に行われている様だが、矢野先生の話を聞いていると、その改善に鍼灸治療をも取り入れなければならないと感じました。
教育講演
 
肩こりの鑑別・診断・治療法
   
福島県立医科大学 医学部 整形外科教授
   福島県立医科大学付属病院 リハビリテーションセンター部長 矢吹省司先生
 ・そこでは、肩凝りについての基礎的知識に加え、東日本大震災や原発事故後の福島県における医療現場の現状についての話がなされました。その中の話で特に印象的だったのが、福島県の医療機関には震災後のPTSD等のケアを目的とした「心のケアセンター」の設置や震災の悲惨さと復興の現状についての事と、「肩凝りがある人はなで肩が多い」との要因論が現在では通用しなくなったとの事です。その他の事について、私が新たな発見した事について述べる事にします。
 なで肩の判定基準=①第2胸椎の棘突起が左右の肩峰を結ぶ線よりも上にある事。
              ②上肢牽引時での症状の有無。
              ③僧帽筋の筋硬度
 椎間板変性=10歳代から始まっていて、10歳の小児全体のうちの9%に椎間板に異常。
 運動療法の積極的導入による全身の活性化。
  ウオーキング(15~20分間、少し汗ばむ程度に。毎日胸を張って行う事)
  カリキュラムについて(安静5分→治療15分→着替2分→安静20分) 
  ※トレッドミル(ランニングマシーンの一種)を使用すると良い。

 以上の研究発表の講座が終了してからは、13階にある「カポ・ペリカーノ」で懇親会が行われました。残念ながら、私はそれに参加する事が出来ませんでした。
 今回の研究会に参加して、鍼灸マッサージ師の仕事に携わって10年弱が経過している自分自身にとって見ては、治療ないし施術現場に関わって来た事の復習や今まで見えていなかった事、学生時代には覚えていても未経験や無勉強等で忘れてしまった事を反省したり発見する事が出来て良かったと思っています。多くの人達から、地域社会から愛されるセラピストとして更なる熟成して行くためにも、単なる「新たな知識と技術の取得による進化」のレベルだけにと止まらず、今まで習得して来た知識と技術の復習と反省、そして噛み砕きによる反芻をして行かなければならないと思い、これからも頑張って行きます。

(追伸)

 現代医療鍼灸臨床研究会のURL http://jsmamr.umin.jp/

 東京大学のURL http://www.u-tokyo.ac.jp/index_j.html

 

 

2011年11月 6日 (日)

東京へ・・・(その1)

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 11月2日(水)~5日(土)の三泊四日の日程で、東京へ行きました。
 その目的は、11月3日に東大鉄門記念講堂で開催された、第34回現代医療鍼灸臨床研究会への参加と4日のNPO法人ぱれっと(東京都渋谷区に所在)が経営の知的障害者対象のケアホーム「えびす・ぱれっとホーム」と知的障害者と健常者とが共同で共に暮らす「ぱれっとの家 いこっと」への見学です。
 11月2日の23時金沢駅西口出発の夜行ツアーバスbusに乗り、翌朝6時半に東京駅八重洲口に到着しました。シートが狭かったbearingのにも拘らず、老若男女関係無く人気か高く、新宿までは満席でした。研究会の開催時刻が午前11時と時間が空いていたので、それを利用して押上・向島界隈や上野・本郷・湯島界隈、東京大学敷地内を散策しました。
 先ずは、手荷物を御茶ノ水駅のコインロッカーに預けてから、錦糸町駅へと向かう形で押上・向島界隈への行きました。スカイツリーの雄姿の眺望と若き頃の自分を懐かしみながらのぶらり散歩でした。その間「どうしても、葛飾区からでもスカイツリーの雄姿を眺めて見たい!。」と思い起こったので、京成電車で青戸

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駅まで向かいました。
 しかし、曇天cloudであったために葛飾区からはその雄姿を眺める事が出来ませんでした。
 その後、京成電車で上野へと向かい、早速上野・本郷・湯島散策を始める事にしました。不忍池や重要文化財の旧

 

岩崎邸庭園への見学、湯島天神への参拝をしました。旧岩崎庭園では明治の文明開化ロマンを、湯島天神では菊祭りが開催されており、受験生を中心とした参拝客に加え、菊の鑑

 

賞や撮影を目的とした観光客で賑っておりました。そこから出た後「時間が無いのでやばい!。」と思いながら、早足で東大へと向かいました。
 10時近くに到着したので、研究会開始時間まで東大構内を散策し、安田講堂や現在東大赤門となっている旧加賀藩屋敷御守殿門[1827年(文政10年)築]を見学しまし

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た。
 その時に、現在浜松市で開業している東京在住時代の元同僚に出会いました。その後、昼食時にお互いの近況や悩

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みを話し合い「店が流行る流行らないかは、景気云々とは全く関係ない。いくら立地条件や景気が悪

 

くても流行る所は流行る。人柄が良

 

 

ければ良い。」や私が自分自身のブログを紹介した時には「発達障害に対する偏見や差別をなくす為の啓蒙をもっともっと努力する様、情報発信しなきゃ!。しかも、毎日更新しないと・・・・。」等と叱咤激励を飛ばし合い、私のブログがより多くの人達に親しまれたり愛されたりするようになって行くための指南を受けました。これを機に、更なる努力をして行きます。
 東京一日目のメインである、第34回現代医療鍼灸臨床研究会については(その2)で、二日目のメインである「えびす・ぱれっとホーム」と「ぱれっとの家 いこっと」への見学については(その3)で詳しく書きます。ご了承下さい。

(追伸)

 東大安田講堂のURL http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E7%94%B0%E8%AC%9B%E5%A0%82

 東大赤門のURL http://www.aalab.com/cg/cgamt01j.htm

 旧岩崎邸庭園のURL http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html

 湯島天神のURL http://www.yushimatenjin.or.jp/pc/index.htm

 

 

 


 

2011年2月 7日 (月)

ゼンシン体操の講習会に参加して

 2月6日(日)に石川県立盲学校で行われた、ゼンシン体操の講習会に参加しました。先月末から今月の初旬にかけての大雪の影響で「本当に講習を受けに来る人が来るのだろうか。」と周囲が非常に不安でしたが、春を思わせる暖かな晴天に恵まれた為、比較的多くのセラピスト達が来ていました。
 そもそもゼンシン体操とは、社団法人全日本鍼灸マッサージ師会の介護事業推進委員会が経絡テストを応用し、東洋医学の技術で以てして、介護予防を目的として開発された体操法です。そこでは、経絡のストレッチやエクササイズ(チェアでのエクササイズとフロアでのエクササイズ)が行われています。それらについてもっと知りたい場合は「ゼンシン体操」と記入した上で、検索してみて下さい。そこには、体操のやり方が描かれているポスターがPDF形式で表示され、更なる詳しい文章による説明もありますので是非ご覧になって見て下さい。

 その講義で聞いた話では、経絡に沿う恰好で手足の関節の屈伸及び内旋・外旋、内転・外転をしながらストレッチや抵抗運動をして行くだけで、背中や腰の運動領域のみならず、筋肉・内臓・経絡等も改善出来ると言う事が中心でした。例えば「手の太陽小腸経のストレッチを行うと、腰(陽経の督脈や足の太陽膀胱経が走行しているため)の改善が出来る。」や「今まで腰を前屈しても床に手の指先がくっ付かなかったのが、ゼンシン体操をした後では、手の指先が付くようになった。」等と言った所です。私が他の参加した先生との話し合いでは「陰経よりも陽経、主動筋よりも拮抗筋のストレッチや治療を重視すると良い・・・。」等もありました。
 私自身として感じた事は「ゼンシン体操や経絡ストレッチの技術は、脈診よりも簡潔でお互いに分かりやすい。これからは、この技術を更に応用して運動器疾患だけではなく、内臓疾患等の改善や予防に役立てよう!。」と思いました。

 以上が終わると「いいね金沢健康体操」の講義になりました。
 その詳細については、下記のURLをクリックしてご覧になって下さい。

http://www4.city.kanazawa.lg.jp/23030/kourei/index.html

 それをDVDで放映するのを見ながら踊ると、運動が元々苦手であるためか一つ一つの動きが緻密で、普段から慣れていない盆踊りやテンポの速いエアロビクスをやっているかの如く非常に難しかったです。そのため、みんなが普通に踊れるのにその流れに乗れず、手の振りや体の動きがずれてしまう等で、恥ずかしい思いをしてしまう時さえもあった位です。
 その講義の途中では、筋力増強ないし維持のための体操法や乳酸についての特徴(筋肉の疲労を起こすが、同時に成長ホルモンを分泌させて筋力を増強する事が出来る)についての話もありました。

 その他の話では、「これからの鍼灸マッサージ師は、医師でも痒い所が届かない所もサポートして行かなければならない。」や経済の混乱期を乗り越えなければならないための心持ち(良き仲間を作る事・体力をつける事・自分の事よりも「人のため・地域のため・国のため」の志を持って精一杯頑張って行く事)、これからの世界で起こるうる問題(アジア諸国の発展・デフレ後のインフレ・資源ないし食糧不足による物価の高騰・日本の財政難や経済の構造的かつ慢性的な不況)についての講話もありました。

 この様な厳しい社会情勢の中で、我々鍼灸マッサージ師は自分自身の体力作りと健康維持を第一にして、地域社会の人達の健康維持や増進、心の安らぎを提供して行く事に励みながら頑張って行かなければならないと思っています。


 

2010年9月20日 (月)

「東洋療法推進大会 IN石川」に参加して

 約一ヵ月半ぶりの投稿となり、その間、例年になく激しかった猛暑が過ぎ、ここ最近の台風襲来と共に一気に涼しげになってきました。 

 さて、九月十九日から二十日にかけて、金沢エクセルホテル東急で行われました「第九回 東洋療法推進大会 in 石川」の講演会に参加した事について述べて行きます。

 そこでは、「みんなで創ろう 地域に根ざした鍼灸マッサージ」をスローガンとして、鍼灸マッサージ業界の発展や国民に対する東洋医学や補完・代替医療に関するより良い啓蒙や知識を広げるための学術発表が行われていました。

 私が参加した講演は、以下の内容です。 

①がん医療における東洋医学の現状と展望

・そこでは、現代医学のがん治療の現場のシステムと技術に加え、鍼灸治療を中心とした東洋医学の役割と特徴についての発表がありました。先生方からの主な話として、「放射線治療や抗がん剤による治療では、がん細胞の減少の効果は高いものの、血小板が減少したり免疫力が低下して、疲労感が激しくなると言った副作用が出てしまう。その対処として、免疫力向上や内臓機能の維持や低下予防を目的とした鍼灸治療ががん患者を対象にして行われている。また、化学療法による末梢神経障害や悪心・嘔吐等と言った副作用もある。」をメインに、「医療関係者や看護師などとの相談をする事なく、家族や友人の勧めで鍼灸治療を始めた。」や「がん患者全体のうち、約4%が鍼灸治療を受診している。」と言う事でした。

 ・その他、がん患者に対する鍼灸治療や通電治療の方法やそのポイント、鍼灸治療の可否に関する主治医との相談等についての講話もありました。

②温泉と鍼灸マッサージで健康つくり(補完、代替医療として温泉の活用について)

 ・そこでは、温泉医学についての歴史や日本や欧米諸国における現状、特徴等を中心に述べられていました。札幌国際大学観光学部教授の松田忠徳先生によるお話では、「日本の温泉医学は約6千年以上の歴史を有しているのにも拘わらず、その良さや伝統が生かされていないどころか、補完医療だけでなく保険医療としても大幅に活用されている欧米諸国よりも遅れを取っているし、活性化されていない。」と言った悲観的内容の事から「血行改善や免疫力向上、アンチエイジングの効果がある。体温維持のため、風呂から出た後の冷たい飲み物の摂取はやめる事。」や「現代医療技術の限界と温泉医学や東洋医学などと言った伝統的ないし補完的医療の役割と長所についてこれから大きな課題となって行く。」、「還元系の『かけ流し温泉』は良く『タンクに詰められた屋上や高層階の塩素漬けの温泉』は悪い」等と言った肯定的内容の事も多数述べられていました。

 ・その他、日本の医療現場が「予防医学」を核とした国際的な潮流に乗り遅れていると言う話を聞いた時は非常にショックで、「多くの患者さんの精神的、肉体的、経済的な負担を減らして行くためにも、鍼灸マッサージを中核とした東洋医学がもっと活性化出来たらなあ~。そのためには、我々プロがもっと勉強して行かないといけない・・!。」と感じました。

③トリガーポイント治療法

・そこでは、慢性化した筋の疼痛の治療方法やポイントの見付け方ないし分析方法、特徴が述べられていました。私が長年今まで抱いていたトリガーポイントに対する考え方が「つぼ=圧痛地点=トリガーポイント」から「短くなると痛くなる。伸ばされると楽になる。その原因発生源がトリガーポイントである。」に変わりました。また、技術面においては「垂直圧による圧迫刺激ではなく、時計の2時ないし10時方向の角度からの斜方圧迫刺激がより効果が出る。」や「指圧やマッサージによるものでは浅い層の筋肉や周辺ないし関連筋肉へ、鍼によるものでは深い層の筋肉や激しい硬結部位へのそれぞれのアプローチ効果がある。」と言う事も聞き、多くの事を学ぶ事が出来ました。

④「あなたもできる!地域に根ざした介護予防」

・そこでは、高齢者介護現場における鍼灸マッサージ等の現状やゼンシン体操による介護予防や嚥下体操等と言った技術講習が行われました。

・介護予防体操の多くが経絡ストレッチの理論を取り入れている事や嚥下体操では咀嚼筋や舌筋群、口輪筋の機能維持ないし強化を目的としている事から、日常の治療や無呼吸症候群対策の技術として導入して行きたいと思いました。

⑤「ロコモーションシンドロームと高齢者スポーツ」

・「ロコモーションシンドローム」とは、運動器の障害によって介護が必要となってしまった状態の事です。

・そこでは、高齢化社会におけるスポーツの発展における問題とそれらの対策を中心に、若いうちから体力の増強と維持、身体機能の積極的な活用、「脳を保つための知的な趣味」と「体力を維持するための身体的な趣味」の二つの趣味を持つ事の大切さ等が述べられていました。特に印象的だったのは「シナプスは年をとっても減るどころか、活性化して行く。」と「『老化したから』と言って、卑屈にはならない事。」や「『止める』・『病める』は駄目」といった発言でした。

 その他、私が「後になって参加すれば良かった!。」と思い、参加出来なかった講習として、「地域医療に生かすアサーティブ・コミュニケーション」や学術局主催による「一般公演1と2」があり、閉会式の話やパンフレットの書き込みでは、前者が「相手と同じ視線で話し、心を開いて相手の話や訴えを聞く事。」が、後者では「患者さんの症例報告や各先生による個別研究の発表。」がそれぞれ行われました。

 今回の大会では、大変貴重な時間の中で色々な講話を聞く事や、鍼灸マッサージ師同士の意見交換や情報交換を通した交流によって、多くの事を学ぶ事が出来ました。

 石川県いや日本全国の鍼灸マッサージの発展と多くの人達の明るい健康や更なる幸せ成就のため、頑張って行きます。

 今大会の開催に関わって下さったスタッフの皆様方、お疲れ様でした。

2010年4月 6日 (火)

久し振りの学習会への参加

 私は、去る四月四日(日)の午前中に石川県立盲学校で行われた鍼灸マッサージ師会の勉強会へ、約4年半振りに行きました。

 今までは、仕事が日祝日にもあったため、地元で行われている勉強会には勿論、大都市圏で行われている勉強会にも参加する事は出来ませんでした。自分自身に新しい知識を取り入れたり、県内各地で行われているスポーツイベント等のボランティアを通して、多くの人達との交流を通して少しでも、鍼灸マッサージの理解を地域社会に広めたり深めたりする機会を経験する事は殆どありませんでした。

 しかし、今まで勤務していた所では、全身マッサージや治療院における事務の流れや環境、患者とのコミュニティー要領は勿論、介護マッサージ、鍼灸、リフレソロクジー(足裏マッサージ)の技術や患者様との触れ合いを通した心の生涯学習を肌で感じた等、学ぶ事が出来てステップアップが出来ました。そうだからと言って「今のままでは良いと、胡坐をかいては行けないのだ・・・。」と注意しています。私は、今まで勤務していた店舗が統合移転によって閉鎖され、それを機に更なるステップアップをしようとして、退職をしました。

 その間の貴重な休日に、私は「『色々な知識を得る事で、将来に役立てよう!。』その様な機会は今しかない。」と思ったので、久し振りに勉強会に出る事にしました。

 今回の勉強会では、「つわり」に関する鍼治療の症例報告と鍼灸・医療の最新情報の報告が行われました。

 「つわり」の症例報告では、発症時期や症状、患者の特徴、効用の経穴、治療の要領や注意点等の説明が行われました。それと同時に、参加した先生方の治療の経験や知識に基づいた談話を交えながらの意見交換も行われました。逆子治療では、患者さんに対する至陰への施灸指導や産婦人科医が行っている診断の時期についての事が、「三陰交及びその周辺への施灸施鍼は、下手に刺激を与えない事。」「妊婦さんの腹部への施術は流産する可能性が高いので、注意を心掛ける事。」等の意見交換がありました。

 私自身は、鍼灸治療の実務経験があんまマッサージ指圧と比べて非常に浅く、つわりに関連する知識が少ないため、ずっと聞いていました。過去に妊娠患者さんをマッサージした事がありますが、側臥位の姿勢で頚部~肩上部~肩甲間部が中心でした。腰の痛みや足の冷えも訴えてはいましたが、腰は胎児への悪影響を避けるために、足は「三陰交」への過剰刺激による流産の予防のため、そこには行っていませんでした。

 以上の私の経験上からは、妊婦さんの多くは肩凝りや頭痛、めまい、足の冷えを訴えているのです。私ならば、肩の凝りを中心に、足や背中はやや弱めで施術を行い、患者さんとは産婦人科受診や体調の経過を欠かさずに行いたいと思っています。

 鍼灸・医療の最新情報の報告では、日中韓の東洋医学の会合によって、国ごとに別々になっていた経穴の位置が新たに統一された事や「患者の表面に表れている苦痛を除去する事が第一。」と言う、「陽経治療」の事、鍼灸を施す治療家の技術レベルは「上工・中工・下工」とに分かれている事についてでした。

 私がこの報告で最も印象的だったのが、「経穴の位置における国際規格の統一」でした。私もそうだが、先輩後輩を問わず、多くの東洋医学に関わっている先生方にとってみれば、「今まで学習して来た経穴の位置の多くが変わってしまった。これからはどうしよう。新たな経穴の位置が書かれている書籍を買って勉強しなければならない。」と、思い悩んでいるという事や「上工・中工・下工」については、「治療家としてだけではなく、一端の大人として、社会人としての自分自身のレベルを自覚した上で、更なるステップアップしなければならない!。」と言うする事を自覚しなければならない義務を与えて下さったと感じた事が印象でした。

 最後に、鍼灸マッサージ業務に関わっている自分自身としては、「現実論」に基づく経験と「理想論」に基づく知識を上手く調合し、「今までの経験生かしながら新たな知識を得て行くと言う『伝統と革新の両立』の精神」で、古いものに固執せず新しきものに流されない様、本物の治療家として進化して行きたいと思っております。

 これからも学習会に参加して、自分自身のスキルアップとと患者様の慰安と治療、地域医療や福祉の発展に役立てる様、もうすぐ四十路の治療家としてはまだまだ発展途上の自分自身に磨きを掛けて学んで行きたいと思ってます。 

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