障害者雇用率の水増し問題について思う事・・・・
酷暑と豪雨や台風に悩まされ、そして高校野球では大阪桐蔭高校の優勝や秋田金足農業高校の大健闘による準優勝で感動のドラマが次々と生まれた八月も終わりに近づくこの頃、大きなニュースが飛び込んだ。
それは「障害者雇用率の水増し問題」で、障害を持っている方々やその親御さんや関係者にとっては、杉田女史による「LGBTは生産性が無い。」との性的少数者や社会的弱者に対する偏見や差別を持っている、優生主義者の暴言にも匹敵、いやそれを超えてしまう死活問題なのである。
その内容とは、実際の現実社会では全体的には障害者の雇用率が全般的に低く、殆どが軽度や境界線の障害を持った方々の就労を基準とした形での雇用率で計算しているケースが多い。
就労状況については、多くの方々が法律で定められた最低賃金よりも低い。そのため、自己表現力や手段と障害者差別、古くからの因習で「人の言う事を素直に聞く事が良い子の条件。」との縦社会の影響、目に見える障害者が優先されてしまって、広汎性発達障害と言う見え難い障害を持っている方々が見逃されてしまう形で、厳しい状況下に置かれている。
そのために、叱責や過労、対人関係のトラブルに悩まされてしまうケースが多い。
更に、忌まわしい事実として、障害者雇用促進助成金を悪用する経営者が多々いるだけではない。障害者を対象としたA型事業所(昔で言う福祉工場)の倒産が相次ぎ、そちらを解雇された方々が次の行く先も無く、路頭に彷徨っている事実もある。
福祉関連の補助予算削減や過剰な自己責任主義や生活保護に対する抑制と言う、社会的弱者や少数者にとっては厳しい現状の最中で。
上記の様に、今の日本の障害者雇用に関する状況は見ていられない状況だ。
この様な状況ではいけないとの事で、野党は国会審議閉鎖中の特別措置として、臨時でこの問題解決をする形で審議を行う事を提案した。
しかし、自分自身の政策や各省庁絡みの官僚や財界の失敗に対する責任問題や国際的に人権問題で厳しい批判を受ける事を恐れてか、与党は上記の開催に対して消極的な態度を取り続けている。
私的感情だけでなく、障害者本人やその親御さん、関係者、支援者にとっては、以上な状況が続いてしまうと、怒りと情けなさと苦悩と悲しみの感情が益々酷くなってしまい、たまったものでは無くなってしまうだけだ。
この様な状況を解決して行くためには、単に「障害者の雇用率を高めて行きましょう。」や「障害者に対する差別や偏見を無くして行きましょう。」、「社会で頑張って、多くの感動を与えている障害者を応援し、PRして行きましょう。」だけのレベルでは、不十分だと思っている。
私案ではありますが、専門家や親御さんも第一だが、障害を持った当事者本人の意見を第一にし、地道でかつ泥臭い形で多くの触れ合いをして行く事や、優生主義や過剰な効率主義が招いた差別や偏見、区別と言った構造問題の解決を優先的に行わないといけないと感じて止まないのだ・・・・。
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